すみれの花がきれいな季節です。
この“すみれ”という名前、
どうやって決ったかご存知でしょうか?
私は今日初めてききました。
実は大工道具の
“墨入れ (私達は墨壺と呼んでいますが)”
からきているのだそうです。
この形がすみれのつぼみに似ているからだとか・・・。
「すみいれ、すみいれ、すみぃれ、すみれ・・・。」
いえ、冗談ではないですから!
もくもくさんが墨つけをしています。
今はプレカットと言って、木材を加工してくれるところがあります。
速く大量にしてくれるので、
工期を縮めたり、職人の手を借りなくてできるので、
ご予算にも影響が大きいと思います。
そんな訳で、もくもくさんが工場で墨つけをする機会も減っています。
でも、大工の醍醐味って、↑こういう姿かなって。
墨つぼ持って、墨のついた糸をパンッとはじく姿なんか、
かっこいいの。
墨つけをした家って言うのは、
とまとが思うには、『天然酵母のパン』です。
今はスーパーで普通に買う『菓子パン』も、大量生産できるし、
いろんな種類があって、それはそれで美味しいんだけど、
もくもくさんなんかが、手作りで作ってる家っていうのは、
『手づくりパン』と一緒だなって思う。
その中でも、プレカットで作ったのは、
『ドライイーストで発酵させたパン』。
墨つけをして、一本一本の木を職人が丹精込めて作っていく家は、
『天然酵母のパン』だと思います。
天然酵母で焼いたパンって、食べたことありますか?
こういうのはパン屋さんでわざわざ買わないと、なかなか出会えないかもしれません。
私は友達が自分で作った酵母で焼いてくれたパンを食べたことがあります。
その美味しいこと。
美味しさっていうのかな、その味の深み。
温かさ・・・まで感じちゃったんです。
「ああ、これって本物のパンだな。」って思ったのです。
酵母を作る元の材料の香りがなんとなく残ってるんです。
香りが伴う記憶って、長く覚えているんですって。
だから、私の頭の中のどこかに、
そのパンを食べた時の、美味しさや、味わい深さや、
とても幸せな気持ちがまだ残っています。
「家」って、作るときだけじゃなくて、そこにずっと暮らし続けるものですよね。
だから、やぱり本当は丹精込めて、本物を作りたいな・・・って思います。
ずーっと昔から伝わる、墨つけという技術を引継いでいくためにも・・・。
あーっ!なんてこった!
必死のパッチで鉋といでたら、
は、は、はーくしょん!
なんてこった!刃物おとして、刃がかけた。
かなり、へこんでます。
本当は、もう、研ぎたくない!しかし!研がなきゃ直らない![]()
仕事にならない!
もう、かーえろ。![]()
私、花粉症ですのよ。
チェッ
久しぶりのもくもくでした。
もくもくさんが頑張っています。
こだわりの砥石・・・なのだとか。
一軒の家を仕上げるのに、一体何回かんなを研ぐのでしょうか。
何種類のかんなを使うのでしょうか。
のみも色々あるようです。
砥石も何種類も段階ごとに使っています。
もくもくさんの仕事場に行くと、なんだかいつも研いでいます。
私が花を植えている時、もくもくさんはよく、
「なぁ、楽しいか?」と聞いてきます。
私は「もちろん!土触ってたら癒されるんやで。やってみるか?」
と返します。
なので今日は、冷たい風が吹く寒いところで、
水に手をつけながら、もくもくと研いでいるもくもくさんに聞いてみました。
「なぁ、それ楽しいか?」
「うん。信じられへんやろ?」
・・・・。はい。本当に信じられません。
しもやけになりそうです。
もくもくさんは、このかんなで削った我が家の杉の柱が大好きです。
寝室の枕元にある柱。
もくもくさんは、いつもうっとりとこの柱をスベスベ触っています。
私に背を向けて・・・。
そうね、このスベスベのお肌には、30ン才のとまとさん、到底かないません。
もくもくさんのピッカピカのかんな、すごいなー![]()
今日はK様邸の完成写真を、
建築写真のプロの方に撮影してもらいました。
中村写真工房の中村さん。
玉置浩二?!・・・・っと思いました。
柔らかい物腰でいてこだわりの写真家。
すごいです。
HPに写っている建築物の写真たち。
その迫力、いやいや繊細さというのかな?
建物が恥ずかしがるくらい鮮明に美しく写っています。
その中村カメラマンに、写してもらったら・・・・?!
ワクワクしてこの日を待っていました。
私達は朝からお花を生けたり家具をセッティングしたりソワソワです。
カメラマンのセッティングは・・・・・といってものんびりです。
柔らかく一日が始まりました。それがまたステキ。
「まだ電柱の影がうつっているから・・・10時くらいからでしょうかねぇ。」
「夜の夜景も撮りますから6時半くらいでしょうか。」
静かな準備の中にも、時間や自然や色んな条件がちゃーんと計算されているのですね。
へー。ほー。っと感心しきり。
建具をはずしたり、家具を動かしたり、
カメラマンって思っていたより重労働。
いやかなりの重労働だということが分りました。
中村さん、そしてお施主様、ありがとうございました。
ポカポカと暖かい春がやってきました。
もくもくさんはクシュン、クシュン・・・・なんてかわいいもんじゃなく、
「ハアーーーックション!!!」っと、巷では有名な(?!)大くしゃみをしております。
でも元気いっぱいのとまとと、とまと母は、
春の訪れとともに、庭仕事が気になって仕方ありません。
あの花植えたい、この花はお引越しを・・・・。
と、春の花の季節に向け準備開始です。
花壇を作らなきゃ、植える場所がないよーっと、
早速花壇つくりを開始しました。
ここに土を入れれば完成です。
本当なら捨てられる運命の小さな小さな木の切れ端も、
とまと母の手にかかれば、ほらこの通り。
こうして組み合わせれば立派な花壇の柵になりました。
早く土を運びたいところです。
でも・・・一輪車のタイヤがパンクしてるよーーー。